労働闘争発起

労働審判という存在を知りましたが、やはり一人で闘う訳ですから意欲が逡巡するのは否定できません。負ける可能性もあります。しかも、述べた通り弁護士費用は少なくとも30万円以上かかるという事から、司法書士となるわけです。しかし一言に司法書士と言っても、経験がある司法書士でなくては駄目です。案の定,始めて訪れた司法書士では無理でした。そこでWEBで検索したところ、隣町に経験のある司法書士を発見する事が出来ました。すぐ連絡をしたところ話を聞いてくれるとの事で、事情を話すと引き受けてくれました。知り合いに労務士の人もいるらしく経験は浅いけど、なんとかやってもらえる事になりました。報酬を後に支払う訳ですが、正直な気持ち”一人では闘えませんでした。”と感謝しました。ちなみに賠償が少なかった為に、報酬もまけてもらえました。いい司法書士の先生でした。

いよいよ闘争です

今回の争点
1.トライヤルであるにも関わらず、相手の一方的な都合でこの労働契約を破棄した事。
2.三ヶ月雇い入れる義務を放棄した為に、その対価を請求
3.何より労働者側に非がないのに、解雇が妥当なのか。
4.etc

  労働審判は労働紛争事件担当は全部で3部あり、私は11部で闘う事となりました。東京地裁の13階にそれはあります。しばらくすると双方が呼ばれ驚きました。相手は弁護士含め6人。ここはJETRO(海外に企業を誘致する人達)の人も出向?でいるので、大学教授だのそれは有識者も含まれていて、この6人と一人で闘うのです。はたから見たらもはや苛めです。裁判所も驚いてました。有識者とは厚顔無恥の人達かと私も呆れました。ただ、多くの企業は三人程度はいるようです。弁護士と取締役とか役員とかでしょう。社員総出なんて今回くらいです。
  こちらからの主張が許され、これまでの経緯や相手の虚偽をしっかり主張したつもりです。ここで始めてふれるのですが、ここには裁判官の他に二人の審議官がいます。企業側と労働者側です。こちらの言い分を話し終え、裁判官は細かい時間の経過ばかりを聞いてきます。私の感覚では、面接時に話した内容でない事を、出社当日に言われその内容は証拠として提出しており、当日に起きた出来事で争っているというのが私の感覚です。しかしあくまでも、面接時に何を話したかを問いただすばかりで、しかも当日内容が違う為に帰宅した事を企業側の審議官一人がしつこく問い詰め、こちら側の弁護的な役割を果たす筈の労働者側はほとんど擁護してくれません。つまりこの闘いはほぼ8対1と言っていい程の闘いで、弱いもの苛めの究極とも言える状況でした。帰宅したのは、これはトライヤル雇用であり趣旨と違う事はそもそも出来ない事であり、それを当日密室でそれを言い出すのはおかしかったからだと主張しましたが、全く裁判官審議官も聞く耳を持ちません。そこで出来ないとこちらが言えば相手は、自己退職と言い出すだろうし引き受ければ了承したと言い出すでしょう。その場を回避する為に、労働者が思慮を巡らせ取った行動でさえ過失を指摘してきします。トライヤルについても裁判官は”ハローワークになんて行ったことがないから知らない”と心ない対応でした。
   相手はその間も私の主張を遮ってみせたり、自分達は都合のいい理屈をずっとしゃべり企業側の審議官が饒舌に迎合して、裁判官の心象を私が嘘をついていると印象づけようとやっきになってました。これでまともに闘える筈もないと核心し、そしてこれが現実なんだと思いました。結果なんとか僅かな賠償は得られたものの、請求金額には到底及びません。つまり、前にも書いた通り労働契約時にも嘘をついてもこうやってほぼ無罪に等しいのです。